子育てをしながらハンドメイドを仕事にしていく【第一話】
子育てをしながらハンドメイドを仕事にしていく【第二話】
■第一歩を踏み出す勇気と呼吸をするように発信していくこと
まお:シイナさんのところには、シイナさんみたいなお店をやりたい、という方もいらっしゃるんですか?
シイナ:そうですね、そういう方も多いですね。ハンドメイドで何をしたいな、っていう。
minneで販売されている方もたくさんいらっしゃいます。
minneの作家さん向けの勉強会では、これから販売したい、という方が多いんですか?
まお:どっちもですね。すでにはじめている方でもっと活動を広げたいという方と、これからはじめたいなーという方と。
シイナ:わたしのところにもいろいろな方がいらっしゃいますが、「第一歩を踏み出す勇気がないです」とお悩みの方が多いように思います。
まお:そうですよね。やればいいのにーって思うのに。作品も堂々と売ればいいのに、って。もったいないな、と思いますよね。
発信することに関しては、「何を書いたらいいのか分からない」という方が多いです。
何書いていいのか分からない、といのは、目的がないからですよーという風にお話してるんですけどね。
シイナ:ただ、何を書いたらいいのか分からないというのは、分からなくもないというか、人によっては、「文章を書く」というのが、「学生の頃の国語の授業以来です」という方もいらっしゃいますよね。
確かに、なるほど…とは思うんですが、こうして何かを話している以上「書けない」ということはないんですよね。
まお:そうそう、今日もそんな話を勉強会でしてました。喋ることができれば書けるんですけどね。どうしても「整えたがる」というか、ハードルが高いんですよね。
「てにをは」とか、とりあえずどうでもいいので、まずはやってみる。
シイナ:そうですよね。でもそうなると、「何について書けばいいんですか?」ってなるんですけど、とりあえず全部やってみて試すしかないですよね。
やってみてアップすれば結果がすぐ出るから、すごく簡単で分かりやすいですよね。
まお:そうなんですよね。
シイナ:ただ、これからの世代は、たとえば子どもたちなんかは、SNSがあたりまえの環境で育っていきますが、わたしたちの世代だと、そうではない時代に育っていったから、「呼吸をするように発信していく」というのは、自分で意識して身につけていかないと、あたりまえの能力ではないですよね。
まお:こないだ、黒柳徹子さんのインスタがすごいって話をしていて、テレビの中で女性が活躍するというのがなかった時代に、テレビに自分の活躍の場を見いだしてこられた方だから、「自分の見せ方」というか、「こういうことをやったらウケる」みたいなのを、身体が直感的に動いているから、インスタもとても面白いんです。天性のものだよね、という話をしていて。
「パックしてます」という写真とか、それだけで面白くて。あとは、「こういうモノを収集してます」みたいなのを、どういう経緯でどういうモノが好き、というのを長文で書いてたり。本当に面白いんです。
シイナ:確かに、「どう見せたらいいか」を分かってる人って本当に分かってますよね。確信犯的な。それが、自然と身に付いていた人というかそういう天性はラッキーですよね。今の若い子たち.、特に..中高生とか、すごくよく分かってる。
わたしたちはその「天性」を持ってないから、頑張って勉強して身につけないとならないんですよね。
その感覚を徹子さんは持ってたんですね〜。
■既知の情報も、実際に「話を聞く」ことで新しい情報としてバージョンアップされる
まお:ワークショップは、毎日何回されてるんですか?
シイナ:1日は2回です。午前と午後、みたいな。それがほぼ毎日入ってます。
まお:セミナーとかイベントやるって大変ですよね。
シイナ:でも、年に一度のイベント、とかではなく、毎日のことなので、それはそれでリスクも分散されるし、気はラクですよ。
まお:何か気持ちの持ちようで気をつけてることってありますか?
たとえば、毎回来る人が違うので、例えばこの日はたまたまテンションが低い、とかそういうのが許されないじゃないですか。
すごい期待して毎回期待してくださるから、そこに、自分のテンションを持っていくのって大変だと思うんですけど、あまり考えずに出来ちゃいます?
シイナ:基本、テンションはデフォルトで低め…というか(笑)そもそもテンションが高くないので、そこを無理して上げると、自分が辛くなっちゃうので、「ナチュラル」です。ナチュラルで、精一杯のことをしてます。
テンション上げ続けるって不可能なので、だから例えばブログとかでも、割と普通にしてるというか、必要以上に輝く必要もなく、無理のない自分を見せてるので、ラクですね。
まお:なるほど、確かに。無理をしない、って大事ですよね〜
呼吸をするように、スーっとできるように発信していくことですね。
無理しないテンションで、肺活量を鍛えて。
シイナ:まおさんのセミナーは2時間喋りっぱなしですか?
まお:はい、基本は2時間喋りっぱなしですね。お越しの方の層や、少人数でやるときと大人数で若干変えたりはしていますが、答えを穴埋めしていく形式のテキストがあります。答え自体は一言なんですけど、そこに関連していろいろな話をしています。
この「いろいろな話」の方が長いんですけど(笑)
ずーっと喋ってますね。
シイナ:喋りっぱなしは確かに肺活量が必要ですね。でも、「喋ること」もだんだん慣れていきません?
まお:はい、慣れます、慣れます。最初はやっぱり、受けた方の反応が気になったり心配だったり、ちゃんと喋れるかとか、内容忘れちゃわないかとか、緊張して台本を作り込んだりしていたんですけど、20回くらいやると、板についてきて緊張せず前日も寝れるようになったりしましたね。
シイナ:そうそう、慣れですよね。
まお:訓練だな、と思います。何事も訓練だな、というのはすごくそれで思いました。
シイナ:わたしも喋るのすごく苦手なので絶対に自分じゃできないことだと思っていたことですね。
でも、「やればできる」んですよね。そのやればできるの繰り返しですよね。
うまくはないですけど、やればできるんだな、って。
あとは、「わたしが話す内容」自体に最初は、価値があるなんて全く思ってなかったんですよね。
わたしなんかの経験が役に立つと思えなかったんですけど、だんだんと、「あ、意外と喜んでいただけることなんだな」ということに気づいて、それからは、話すこと自体は何でも話せるようになりましたね。話し方の上手い下手ではなく。
まお:人の話を聞くって面白いですよね。
話している内容は基本的なことで、自分にとって既知の情報だとしても、それを客観的に第三者から聞くと、「感動」したりしますもん。
学びが10倍20倍になって帰ってくるな、って。
シイナ:知ってることでも、こころが動きますもんね。
まお:だから、このminneの勉強会も、ハンドメイド作家さんたちには価値があって、これからはいかにその場の数を増やしていくかだな、と思っています。自分も疲れずに。
場があって、時間を共有できるなら、どんな形式でもいいのかな、と思います。
■ハンドメイド業界の外に見つける「答え」
まお:シイナさんのお店も、あまりない仕組みだと思うんですけど、ふだん何か参考にしているお店とかビジネスモデルってありますか?
シイナ:わたしは「病院好き」なんですけど、いま歯医者さんに行ってるので、すごく参考にしていますね。
たんなる患者目線での妄想ですが、たとえばその医院に、診察台が何台あって、そこに先生と衛生士さんと患者さんをちょうどその枠が綺麗に埋まるように予約を入れていくのが受付の人だと思うんですけど、その仕事ってわたしの仕事にすごく似てるな〜と思いながら注目してますね。
予約したら、リマインドも必ずしてくれるので、自分の中でも、そこへ行くことの優先順位が高くなります。
あと、行くだけで「気分がよくなる」んです。
まお:なるほど…!確かに病院とか、山手線の内側の病院って何か違いますよね。トイレに50インチのテレビがあったりとか、「なぜ?!」と思うポイントがいっぱい。
シイナ:50インチテレビは謎ですね!でも何か理由があってそうしているということを考えるのは、とても興味深いですね。
まお:あと、ホテルの接客と同じくらい丁寧で。うやうやしくて。
シイナ:そのうやうやしいところにお金を払ってもいいな、という気持ちになりますよね。
その感覚って、自分の経験になるな、と感じるから、わたしはよく病院に行くんです。しかも自費の(笑)
自分が、お客さんになってみると分かるんですよね。
まお:なるほど。それ面白い〜。
興味深いですね。そういう謎も、それを求めてる人がいるから成り立ってることだし。
シイナ:そうなんですよね。これも「視野を広める」に近い話なんですけど、たとえばハンドメイドで何かをやりたいと思ったとき、ハンドメイド業界の中で答えを探そうとするのではなく、「別の業界」に注目した方が、いろんな答えが出てくると思うんですよね。
まおさんが仰る「minneの中だけで考えても意味がないよ」というのと一緒で。
ハンドメイド業界の中だけで考えると、どんどん視野が狭くなっていく一方なので。
ハンドメイドと全然関係ない、いい病院行くとか、いい買い物するとか、いいもの食べに行くとかした方が、効率よく学べる気がしますね。
そうしないと、どんどん視野が狭まってきちゃうし、やることがみんな似通ってきちゃうんですよね。
まお:自分と違う生活をしている人が集っているところに、あえて行く、という。
そういう意味では、レストランにお金をかけるとか、どんな人が来てどんな服着てとか、見てるだけで面白いですよね。
食器が異様に大きくておかずが少ない、とか、そういうの、見ているだけで面白いですよね。
シイナ:すべてが「学べる場」なんですよね。
■とりとめもない話にこそ「正解」がある
まお:今日はこんなとりとめもない話でいいんですかね(笑)
シイナ:ふわふわした話って面白いですよね(笑)
正解のない話を、お互いが正解を探しながら、とりとめもなく話していく「雑談」って面白い。
正解はそれぞれ自分で見つけなければいけない。この雑談の中から。
まお:この「minneのアトリエ」に相談にお越しの方も、「緊張して何も話せない」って方も多いんですけど、それを引っ張り出して、わたしの何かの言葉が引っかかって、なんとなく元気になって帰っていかれると、すごく嬉しいです。
よかったな〜って。
シイナ:みちくさのワークショップも、毎日が雑談みたいなもので、その中で何かヒントを得て帰っていかれて…、その後それをカタチにして見せていただいたりすると、すごく嬉しいですね。
とりとめもない話から正解を見つけよう、ってのが、今日のテーマだったのかもしれませんね。
名言もいくつかあったのではないでしょうか。
まおさんの旦那さんが仰っていた「その子のための人生になっちゃいけない」とか、「お金で解決することは悩まない」とか「お母さんを24時間やらなくてもいい」とか、誰かラクになってくれるかな〜というお話が出来たと思います。
ハンドメイドを仕事にしていくためにはリスクを取る覚悟が必要だとか、これからの時代に呼吸するように発信していくことに慣れなければならないとか、そのすべては訓練で誰でも出来ることだとか、これから何かをはじめる方にお伝えしたいこともいろいろお話できたかな、と。
わたしたちは、誰かの背中を押す役割になれる、ヒントになれるものをひたすら提供していく、っていう、それぞれの使命?みたいなものも、お話しながら浮き彫りになってきましたし。
ともかく、わたしは、そんな「雑談」ができてよかったです!
そして、そんなわたしたちの雑談に、勇気とか安心感を持ってもらえたらいいな〜と思います。
まお:鉄人お母さんじゃなくてもいい!家事の外注化を進めよう!という気持ちになれてスッキリしました(笑)
シイナ:そんな、「ちょっと話しにくいこと…」も安心して?話せるのがわたしたちの作る場所なので、お越しのみなさんのお悩みも、ざっくばらんにお話していただければなーと思います。
というわけで、3時間の「雑談」は終了です!
「minneのアトリエ 世田谷」の和田まおさん(まお@minne)ありがとうございました♪
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